接束の観察メモ

・P^2上の接束Tとは
(x,y)上のファイバーが接空間、∂/∂x,∂/∂yを基底とする2次元加群の層
別のアフィンとの関係:
(u,v)上のファイバーが接空間、∂/∂u,∂/∂vを基底とする2次元加群
関係式は
u=y/x, v=1/x, x=1/v, y=u/v, s=x/y, t=1/y, x=s/t, y=1/t
∂/∂x = ∂u/∂x ∂/∂u + ∂v/∂x ∂/∂v = (-y/x^2)∂/∂u + (-1/x^2) ∂/∂v,
∂/∂y = ∂u/∂y ∂/∂u + ∂v/∂y ∂/∂v = 1/x ∂/∂u,
∂/∂u = ∂x/∂u ∂/∂x + ∂y/∂u ∂/∂y = 1/v ∂/∂y,
∂/∂v = ∂x/∂u ∂/∂x + ∂y/∂u ∂/∂y = (-1/v^2)∂/∂x + (-u/v^2) ∂/∂y

・その射影化Y=PTとは、(x,y)上のファイバーが接空間の1次元部分空間の集合・・
「固定されたa:bに対するa∂/∂x+b∂/∂y の定数倍からなる接ベクトルの集合」の集合である。
これを、(x,y,[a:b])と表記する。
別のアフィンとの関係:
(u,v)上のファイバーは、
「固定されたA:Bに対するA∂/∂x+B∂/∂y の定数倍からなる接ベクトルの集合」の集合である。
これを、(u,v,[A:B])と表記すると、その関係式は:
a∂/∂x+b∂/∂y = a[(-y/x^2)∂/∂u+(-1/x^2) ∂/∂v]+b[1/x ∂/∂u] なので、
[A:B] = [(-ay+bx)/x^2 : (-a/x^2)] = [(ay-bx):a] と変換される
(a=0ならb≠0, 2つのアフィンの共通部分ではx≠0なのでこれはwell-definedである)
逆変換は、[a:b] = [B:(By-A)/x] = [B:(Bu-Av)]
もう1つのアフィンでの変数を(s:t,[C:D])とおくと同様に、[C:D] = [a/y-bx/yy : -b/yy] = [(ay-bx):b]

・Y上の自明層O_Y(-1)とは
(x,y,[a:b])上のファイバーが、「a∂/∂x+b∂/∂yの定数倍な接ベクトル」であるような1次元加群

・さらにその双対O_Y(1)とは、
(x,y,[a:b])上のファイバーが、接ベクトルをスカラーにおくるものな1次元加群の層:
(∂/∂x,∂/∂y) に何か、例えば (p:q) を代入するとも解釈できる。

・零点とは、a∂/∂x+b∂/∂yの定数倍な接ベクトルをすべて0におくる所で、ap+bq=0 な所に相当する。

・例えば、O_Y(1)の1つの切断として、
(∂/∂x,∂/∂y) = (2,3) を考える。
2つ目のアフィンでは、(∂/∂u,∂/∂v) = (3/v, (-2-3u)/vv) 3つ目のアフィンでは、(∂/∂s,∂/∂t) = (2/t, (-2s-3)/tt) (∂/∂x,∂/∂y) = (2/x,3/y) を考える。
2つ目のアフィンでは、(∂/∂u,∂/∂v) = (3/u, (-2-3)/v) 3つ目のアフィンでは、(∂/∂s,∂/∂t) = (2/s, (-2-3)/t) ------------ (-2uv+3v)∂/∂u + -2v^2 ∂/∂v に送る。
3つ目のアフィンでは、(∂/∂s,∂/∂t) を(-3st+2t)∂/∂s + -3t^2 ∂/∂t に送る。

・(∂/∂x,∂/∂y) を、3x∂/∂x+4y∂/∂y に送るものを考える。
2つ目のアフィンでは、(∂/∂u,∂/∂v) を(-3+4)u∂/∂u + -3v ∂/∂v に送る。
3つ目のアフィンでは、(∂/∂s,∂/∂t) を(-4+3)s∂/∂s + -4t ∂/∂t に送る。

これとφの交点を調べると、2点ある。(?)

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具体的なサイクルの類

定理により、ζ^2+3αζ+3α^2=0 である。
α^3=0, αζ^2=1 であるから、α^2ζ=-3

9.7.2のように、2つの1次元多様体ΓとΦを考える。
Γとしては、一般のP^2上のファイバー、例えば(x,y)=(1,1) を考える。
Φとしては、P^2上の直線上の切断、例えば{y=1, [a:b]=[1:2]} を考える。
もう1つのx≠0なアフィンでは、u=v, [A:B]=[v-2:v] で表せる。

α・γ = 0, α・φ = 1
ζ・γ = 1, ζ・φ = 2
である。(本当かなあ・・)
φ = pα^2+qαζ とおくと、p=1, p-3q=-2 なので
このことから、γ=α^2, φ=α^2+5αζであることが分かる。

次に、γと1点で交わり、φと2点で交わるものは、
ζ+4αであることが分かる。(本当かなあ・・)

*観察:9.7.2のように、O(-1)のΦへの制限を考える。
y=1, [a:b]=[1:2]上で、直線 ∂/∂x+2∂/∂y=0 を満たす(∂/∂x,∂/∂y)
u=v, [A:B]=[v-2:v]上で、直線 (v-2)∂/∂u+v∂/∂v=0 を満たす(∂/∂u,∂/∂v)
という直線束である。

有理切断を適当に観察する。例えば、
1つめのアフィンでは、(∂/∂x, ∂/∂y) = (-2,1)
2つ目のアフィンでは、(1/v, (2-u)/v^2)
な有理切断が貼り合わさる。これは、v=0で2位の極を持つことが観察される。


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