私が勉強してきた数学などについて

[1] 思い出
[2] 具体的なQの類体論
[3] 雑談


[1-1] 思い出 2012年、環もイデアルもガロア群も良く知らなかった頃に、次のような「多項式の素因数集合」の規則を発見した。 (規則を追ううちに、「既約剰余類のなす乗法群」や、その「部分群」という概念ぐらいは身についた。) とりあえずその規則を書くと: ・nを素数とは限らない自然数 ・Hをnを法とする既約剰余類のなす乗法群の部分群、 ・ζを1の原始n乗根 ・β=Σζ^j [j∈H] ・f(x)をβの有理数係数最小多項式とする。 このとき、f(x)に整数を代入した整数の素因数は、有限個の例外を除いて、nを法とした剰余類としてHに属し、 逆に、nで割った余りがHに属する素数pに対しては、f(x)がpで任意回割り切れるようなxが存在する。 詳しい内容としては、2012年に記述して2014年に更新したページ2017年に改めてまとめたページがあって、 前者のうち用語のページは、上記の主張に現れる用語に親しみのない読者に役立つかもしれない。(なつかしい・・) また、具体例は、2017年の最初の「結果の提示」のセクションにいくつか紹介した。それ以外の部分は、読むことをあまりおすすめしない。 *「有限個の例外」の例 ・n=5,H={1},β=ζ,f(x)=x^4+x^3+x^2+x+1,f(1)の素因数5は5で割った余りがHに属さない ・n=15,H={1,4},β=ζ+ζ^4,f(x)=x^4-x^3+2x^2+x+1,f(1)の素因数2は15で割った余りがHに属さない (このようにnの約数でない例外もある) --- [1-2] 類体論について 「類体論」が何なのかが、なかなかよく分からずにいたが、それは実際「曖昧」な概念だとだんだん知った。 一言でいうと「イデール類群から最大アーベル拡大のガロア群への同型があって、いくつかの性質を満たす」というような難しい主張である。 今では、Qの具体的な類体論を、具体的な最大アーベル拡大を使って記述すると、上記の規則と結びつくことを理解できたが、 多くの「類体論」の教材では、もっと一般的な類体論を扱っていて、Qの具体的な類体論については説明してくれなかった。 (著者らには簡単すぎるか、あるいは既によく知られている内容という認識なのだろう) そういうわけで、今回、私が認識しているQの具体的な類体論をこのあと、自分の言葉でまとめてみた。 また、一般的な類体論の証明手法は歴史とともに複数の手法の発展があり、教材によって扱い方が異なるのも、勉強が難しかった。 (証明は難しいもので、結局私はそのような一般的な類体論の証明は、理解できていない。) ▼詳細▼
https://www.maths.nottingham.ac.uk/plp/pmzibf/232.pdf の前半に挙げられた「いろいろな類体論」を日本語にしてちょっと紹介を試みる: (ほとんどは中身をよく知らずに名前だけ引用しているだけ) ・具体的な類体論 *円分多項式によるQの類体論(Kronecker,Weber,Hilbert) *虚数乗法を持つ楕円曲線による虚二次体の類体論(Kronecker,Weber,Takagi) *虚数乗法を持つアーベル多様体による類体論(Shimura) *Drinfeld加群による正標数大域体の類体論(Hayes,Drinfeld) *Lubin-Tate形式群による剰余体が有限体である場合の局所類体論 ・一般的な類体論 *Takagi:存在定理と、Chebotarevの定理を使ったArtin相互写像 *Hasse:Brauer群を利用、局所類体論、局所から大域の視点 *Chevally:イデールの発明、局所から大域の視点 *Artin-Tate:コホモロジー的な方法 *正標数の場合:Witt双対によるKawada-Satake理論 *目的の環がいくつかの公理を満たすことを示すことと、  環の構造を忘れた抽象的な議論で類体論の主張を得るような方法  Tate-Dwork,Hazewinkel,Neukirch,Fesenko  例えば、Neukirchのclass formation ・私が最初に買った、足立恒雄「類体論講義」は、Takagiの一般的な類体論 ・ノイキルヒの代数的整数論は、[1-2]の一番下にある一般的な類体論 ・J.S.Milneの類体論のpdfは、複数の視点を扱っているようだ。 (Lubin-Tateの局所類体論と、上記のリストでいう所のHasse、Chevally、Artin-Tate ・「代数幾何的な視点での類体論」(?)はよくわかっていない。  メモ:https://mathoverflow.net/questions/387272/using-algebraic-geometry-to-understand-class-field-theory ▲▲

[2] 円分多項式によるQの類体論 この思い出を振り返るついでとして、「正式な」視点での説明を与えておこうと思った。 具体的な「円分多項式によるQの類体論」に限った場合、主張の核心は、次の2つの事実だと思う。 [A]「Qの最大アーベル拡大は、円分拡大の合併である」(クロネッカー・ウェーバーの定理) [B]「n次円分体のガロア群Z/nZ*の部分群Hにガロア対応する中間体をMとおく。    素イデアル(p)がM/Qで完全分解する ⇔ pをnで割った剰余類がHに属する」 [2-1] 事実[B]が[1-1]の規則とどう関係するのか [2-2] 2つの事実の証明 [2-3] この2つの事実によって、Qの具体的な類体論の主張をどうやって得られるのか を書いてみた。 --- [2-1] 事実[B]が[1-1]の規則とどう関係するのか ([B]の主張では有限個の例外を除く必要が無いことからも、こちらのほうが本質的であることが示唆される。) 類体論の教材を振り返っていてMilneの"Class Field Theory"のノートを読み直していると、 Introductionの"A final remark"の所で、次の定理が書かれていた。 (詳細は、Milneの"Algebraic number theory"を見よとのことである。) *これをもっと早く知りたかったと思ったが、それは結局私がこの辺りをちゃんと読んでいなかった不勉強である・・。 「Aをデデキント整域、Kを商体、L/Kを分離拡大、BをLにおけるAの整閉包とする。  L=K[α]となるようなα∈BのK上最小多項式ををf(x)とする。  Aの素イデアルpに対して、以下の3条件は同値である:  (a) pはf(x)の判別式を割らない  (b) pはBで分岐しない、かつ、A_p[α]はLにおけるA_pの整閉包である(A_pはpと素な元のなす積閉集合による局所化)  (c) f(x)≡f_1(x)..f_g(x) (mod p) と分解し、f_iは互いに異なり、モニックで、(mod p)で既約である。 さらにこの同値な条件が満たされるとき、pのLでの素イデアル分解は次で与えられる:  pB = (p,f_1(α))..(p,f_g(α))」 さらにL/Kがガロア拡大のとき、分解された素イデアルは同型で互いに移りあい、剰余次数が等しくなる。 このとき上記の同値な条件を満たす前提で、f(x)が1次の因子を1つ持つことは、f(x)が1次式の積に分解することと同値となる。 一方で、f(x)がpで割り切れる整数aが存在することは、f(x)が(mod p)で1次式(x-a)を因数に持つと言い換えられる。 そういうわけで、f(x)の判別式を割るpを除いて、以下の同値を得る:  pがL/Kで完全分解する ⇔ f(x)がpで割り切れるxが存在する *補足:f(x)=x^4-x^3+2x^2+x+1,p=2の例では  (a) f(x)の判別式は900である。  (b) p=3,5はBで分岐する。p=2については、A_2[α]はLにおけるA_2の整閉包でない。    例えば、(α^3-1)/2 という代数的整数が存在する。https://www.lmfdb.org/NumberField/4.0.225.1  (c) f(x)≡(x+1)^2*(x^2+x+1) (mod 2). (x^2+7x-1)^2 (mod 15) と分解し、f_iが互いに異なるという条件を満たさない。
[2-2] 2つの事実の証明について [A]については、証明をしっかり追ったことが無かった。この振り返りを書いていて、証明を検索すると、  証明がクリックで展開するタイプの素敵な類体論の教材を見つけ、[A]の証明も(概ね)含まれていた。  https://kskedlaya.org/cft/book-1.html 証明は思ったより難しく、今回も、すべては追わなかった。おおまかな方針を紹介すると、 「Qには非自明な不分岐拡大は存在しないことを利用して局所クロネッカーウェーバーの定理に帰着できることを示し、  局所クロネッカーウェーバーを証明している」ようであった。 ただし "A variety of other methods can be found in other texts." と書いてあることを言及しておく。 [B] n次円分体をKとおいて、K/Qのガロア群GをZ/nZ*と同一視して、Gの部分群Hにガロア対応する中間体をMとおいている。 (分解群と分解体の言葉(ヒルベルトの理論)が本質的に関わるように思ったが、それらの概念は、理解不十分で避けた。) [B-1] ▼p mod n∈Hのとき、pはM/Qで完全分解することを示す▼
p mod nが生成する部分群をH'とおく。1⊂H'⊂H⊂Gで、対応する中間体をM'とすると、Q⊂M⊂M'⊂Kの関係である。 pはM'/Qで完全分解することを示せば十分である。 c=|H'|とおく。p^c≡1 (mod n)である。m=φ(n)/cとおく。mはM'/Qの拡大次数に相当する。 位数p^cの有限体F_{p^c}を考えると、位数nの元がφ(n)個あって、c個ずつのF_p上共役な組が、m組ある。 それらの満たすF_p係数方程式を、F[j](Z) (j=1..m)とおく。 すなわちF_p係数多項式として、Φ_n[Z] = Π F[j](Z) と分解される。 従って、定理により、KのイデアルpKはm個の素イデアル p_K[j] = (F[j](ζ),p) に分解される。 (F[j]の係数がF_pだったのを、適当な整数に持ち上げた多項式を同じ記号で表す濫用をしている。) 有限体のフロベニウス写像(p乗写像)の性質により、 F[j](Z)のc個の共役は、Z,Z^p,Z^{p^2},..,Z^{p^{c-1}} で与えられることから、 Kのほうでは、ζをζ^pに送る同型は、素イデアルp_K[j]たちを固定する。(すなわち分解群に属する) 言い換えると、Gal(K/M')の元はこれらの素イデアルを固定する。(pが生成する部分群が、分解群に包含される) このとき、pの上にある素イデアルは、K/M'では惰性する。(pが生成する部分群に対応する中間体が、分解体を包含する) 従ってpがM'/Qでもm個の素イデアルに分解され、mはM/Qの拡大次数だからこれは完全分解である。 ▲▲
[B-2] ▼pがM/Qで完全分解するとき、p mod n∈Hを示す▼
pがM'/Qで完全分解し、K/M'では惰性するような中間体M'をとって、M'に対応する部分群をH'とする。 (ヒルベルトの理論の言葉を使うと、K/Qにおけるpの分解体がM'で、分解群がH'ということになる。) Q⊂M⊂M'⊂K, 1⊂H'⊂H⊂G な関係なので、p mod n∈H'を示せば十分である。 m=[M':Q], c=|H'|とおく。 O_K/pO_K = O_K/p_K[1] × .. × O_K/p_K[m] と分解され、 それぞれの素イデアルはM'の素イデアルが惰性したものであり、 剰余体O_K/p_K[j] は 位数 p^c の有限体という状況となる。 すなわちs∈H'によるζをζ^sに送る同型は、M'を固定するので、これらの素イデアルを固定する。 (分解群の元は、素イデアルを固定する。) 剰余体 O_K/p_K[1] を有限体F_{p^c} と同一視して、ζ∈O_Kの行先を、Z∈F_{p^c}とおくと、 c個のZ^s (s∈H') がZのF_p上のc個の共役を与えることになる。 (ZのF_p係数最小多項式をF(Z)として、係数を適当な整数に持ち上げたものを同じ記号で濫用すると、  F(ζ)∈p_K[1] という状況で、分解群の元が素イデアルを固定する事実は、F(ζ^s)∈p_K[1] と解釈される。  これを剰余体の言葉で解釈すると、F(Z^s)=0 と解釈される。) 一方で、有限体のフロベニウス写像の性質から、Z^pもZの共役である必要があり、 Zは乗法群としての位数がちょうどnであることから、p mod n∈H'が要求される。 ▲▲
[B-3] ▼局所体と結びつけて分解群と分解体の言葉を使う視点(概要)▼
[A]の証明を追っているうちにこの視点がやっと分かってきた。主張[B]は、 「K=Q(ζ), ζは1の原始n乗根、pはnと素な素数とする。(これによってpに対する惰性群は自明である。)  このとき、ζをζ^pに送る同型で生成されるガロア群の部分群が、pに対する分解群となる。」 と言い換えられて、 これが成り立つことの根拠は、 「Q_pの不分岐拡大のガロア群は、フロベニウス写像で生成される」だと認識した。 ▲▲

[2-3] この2つの事実によって、Qの具体的な類体論の主張をどうやって得られるのか 類体論の主張は一言でいうと「イデール類群から最大アーベル拡大のガロア群への同型があって、いくつかの性質を満たす」であった。 Qの場合は、これを具体的に記述できる。 [A]によって、目的の同型写像を定義するには、イデールの行先の、1の冪根への作用を定めれば良い。 Qのイデールの有限素点p成分がu*p^k (uは可逆なp進整数) であるときに、その行先の作用を次のように定める。  pと素な1の冪根に対しては、p^k乗する作用  1の原始p^n乗根に対してはp進的な解釈で1/u乗写像   例えば p=7, u=3+7+2*7^2+6*7^3+7^4+.. という7進数の作用は   1の7乗根をその5乗に写し (3^-1≡5 (mod 7) なので u_p^-1≡5 (mod 7))   1の49乗根もその5乗に写し((3+7)^-1≡5 (mod 49))   1の343乗根はその54乗に写す ((3+7+2*7^2)^-1≡54 (mod 343)) ・・という具合に定める。 (無限素点成分の行先の作用は、正なら恒等写像、負なら複素共役写像と定める) ・これが、イデール類群からの写像を定めること(主イデールを単位元に送ること)を確認することができる。w ・次に「いくつかの性質を満たす」には、中間体の間の整合性、局所アルティン写像との整合性が含まれるが、これは構成の方法から満たされている。 ・L/Qを有限次アーベル拡大としたときに、Lのイデール類群からQのイデール類群へのノルム写像が定義されて、  その像の、同型写像による行先が、Lを固定するような部分群になっている、という性質がある。  これを踏み込むと、[B]に相当する事実と結びつく。 ▼詳細▼
Qのイデール類群の元は、すべての有限素点が単数で無限素点が正、というイデールで代表することができる(しかもこの代表元は部分群をなす)。 Qのイデール類群の開(=指数有限)な部分群は、この代表元における部分群を考えることで、 適当な法n'による既約剰余類の部分群H'で描写することができる。 このn'とH'による部分群の描写をしたとき、 (1,..p..,1) [p成分のみp] の形をしたイデールが属するイデール類群の元が、その部分群に居るためのpの条件を考えると、 n'の素因数を除けば、(1,..p..,1)が部分群に居ることは、p mod n'がH'に属することと同値となる。 (すべての成分をpで割ったものが上記の代表元だから。) (n'の素因数については個別に検討する必要がある。) だから、(1,..p..,1)が部分群に居る条件をmod n'で記述できれば、それが属するイデール類群の部分群を特定できる。 有限次拡大L/Qとして、[B]で設定した通りのM/Qを考える。 あるイデール類群の元xの同型写像による行先が、Lを固定することは、上記の代表元をとったときに、nで割った余りがHに属することに相当する。 このような元がなすイデール類群の部分群が、L/Qのノルム像と一致することが、目的の性質である。 ノルム写像の定義から、pの分岐指数がe、剰余指数がf、g個の素イデアルに分解するとき、p成分のノルム像は、 単数群では指数eの部分群、pの冪で生成される成分では指数fの部分群をなす。 従って、分岐する素数を除けば、(1,..p..,1) [p成分のみp] の形をしたイデールがノルム像に居ることは、pが完全分解することと同値である。 これが、[B]によって、p mod nがHに属することと同値である。 ▲▲

[3] 雑談:私の本格的な数学の勉強の振り返り もちろん私の興味を持っている数学がすべてではないことを断っておいて、 私がどのように勉強してきたかとか、 私が過去の私にしたいアドバイス(?)として思ったことを書いてみることにする。 [3-1] 2012-2014年頃 インターネットで適当に読んでいた。 例えば「物理のかぎしっぽ」の「代数学」のページは昔からあってそれなりに読みやすかった。 環とイデアル、有限体などについては身についたと思う。 [3-2] 2014年ぐらいから 図書館の古い本を適当にかたぱしから読んでいた。 1つの本を丁寧に読むというよりは、多くの本を浅く読むという読み方をしていた。 岩波講座のシリーズを読んだり、服部昭「現代代数学演習」みたいな本もちょっと取り組んでみたりしたらしい。 > 本格的な数学の本を読むのは本当に険しい道であった。 > 「意味が分からない」という気持ちを常に味わうのである。 > 1時間もがんばって読めば2時間は寝ていたくなる(若干誇張) > でも理解できなくてもかたぱしから適当に読みまくっているうちに、 > 全く意味不明だったものが少しずつ分かるようになるのは嬉しかった。 そういう事情で、特におすすめできる書籍はあまりないけど ▼敢えて印象に残っているものなどを挙げると▼
・「岩波講座現代数学の基礎 19 数論2 類体論とは」  かなり具体的な記述があって「もっと早く読んでれば良かった」と思ったらしい。  おそらく同じ内容が「数論 I Fermatの夢と類体論」のタイトルで新版になっているようだ。  岩波講座シリーズは読み物として、流し読むには良かった。(著者が別々なので、ばらつきがある) ・小野孝「数論序説」  数学書には練習問題の答えが無いのが普通だけど、この本はかなり詳しめの答えをつけていたことに感心した記憶がある。  内容はあまり覚えていない。まだ普通に手に入るようだ。 ・M.リード「可換環論入門」(邦訳)  代数幾何の基本的な内容と記憶している。 ・安藤哲也「コホモロジー」  詳しい内容は覚えていないが、コホモロジーに馴染むのに、読み物として良い本だった。  しかし今検索するとAmazonで13000円とか書いてあり、さすがにそこまでして買うものではないと思う・・ ▲▲
[3-3] 2016年ぐらい 日本語の本ではちょうど良いと感じる難易度の本がなかなか物足りなくなって、英語の教材を調べるとより充実していることを知った。 例えばJ.S.Milneさんが豊富な教材を公開している:https://www.jmilne.org/math/ *図書館でも洋書コーナーに手を出して、例えばDale Husemollerの楕円曲線の本を一生懸命読んだ記憶がある。(内容はあまり覚えていない。) *2016年5月に、代数幾何のすばらしい教材であるVakilのThe Rising Seaに出会った。  2020年5月頃まで時折読み進めていた:http://searial.web.fc2.com/sea/index.html  そのあとは、これを隅々まで読むよりも、別の勉強に進もうという気持ちになっている。 *これ以降の私の勉強の内容はだいたい勉強ノートに残している。 *2017年頃に出会った、「数論幾何学者の卵へのアドバイス」にはとにかく代数幾何と代数的整数論を早く繰り返し学ぶことと良いと書かれていた:  http://www.mathcs.emory.edu/~dzb/advice.html  数論幾何学者になる覚悟は無いけど・・ ・2018年に、数論幾何のモチベーションを与えてくれるニュースとして、  高等な数学を使って初等的な言葉で記述される定理を得たというニュースがあった。  https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2018/9/12/28-48005/  『辺の長さが全て整数となる直角三角形と二等辺三角形の組の中には、周の長さも面積も共に等しい組が(相似を除いて)たった1組しかない』 [3-4] 過去の私へのアドバイス? ・できることなら整備された高度な道具を学んだ方が良い (鶴亀算や旅人算的な視点で考えるより、文字式と連立方程式という高度な言葉を学んだほうが良いように)  つまりインターネットで適当に読み漁ってた時期に、もっと早く本格的な書籍などで勉強を始めたら良かった ・日本語のコンテンツは以前より増えてきたが、それでも英語のほうが充実しているように思う  早くから英語の資料を読むと良かった(他の分野に比べて、英語力は要らない。) ・Vakilも書いているように、自分で「手を動かす」ことが重要であることには疑いが無い  Maxima, PARI/GPなどフリーの数式処理ソフトでいろいろ具体例を試せる  http://www.lmfdb.org/ には、保型形式、楕円曲線、代数体、ガロア群などのデータが豊富にある *しかし、それらの道は険しく、険しいことは言うだけならいくらでも言える 「気が向かないことはしなくて良い」というのは私が大切にしている言葉の1つだ

2021/11/3 書き始め
2021/12/12 更新
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