問題
問題1
結果はできるだけ簡単な式にするように指示があったが主観的なものなので適当に..
(1)練習問題8.3に似たような式があったが少し違う。cosx=cとか置換すれば解ける。
∫f(x)dx=∫-dc/1+c=-log(1+cosx)+A, x=0の時0より,
F(x)=-log(1+cosx)+log2 [=log(2/1+cosx)]
(2)練習問題9.2の類題。yを左辺に持って来て(変数分離)原始関数をとれば解ける。
yy'=x, (y^2/2)'=(x^2/2)', y^2=x^2+A, x=0の時1よりy=√x^2+1
(3)部分分数分解をする。偶関数なので[0,1/√3]で積分して2倍しても良い。
4/(1-x^4)=2/(1-x^2)+2/(1+x^2)=1/(1-x)+1/(1+x)+2/(1+x^2)
この原始関数は[log{(1+x)/(1-x)}+2Arctanx]となって、定積分は、
2log{(√3+1)/(√3-1)}+2π/3 [=2log(2+√3)+2π/3]
問題2
(1)tanhとかcoshは双曲線関数で次のようなものである。念のため。
sinhx=(e^x-e^-x)/2, coshx=(e^x+e^-x)/2, tanhx=(e^x-e^-x)/(e^x+e^-x)
三角関数と深い関係があるが、この問題で使う式を指摘しておく(xを省略)
tanh'=1/cosh^2, cosh'=sinh, cosh^2=1+sinh^2, tanh=sinh/cosh
3tanhx+4/coshxをP(x)と書く。増減を調べるために微分した。
P'(x)=3/(coshx)^2-4(sinhx/coshx)^2=(3-4sinhx)/(coshx)^2
sinhx=3/4となるxを境に増減が変わる[背景:sinhxは単調増加で全射である]
そのxにおけるP(x)の値は3*(3/5)+4/(5/4)=5である。
[そのxの時coshx=√{1+(3/4)^2}=5/4,tanhx=(3/4)/(5/4)=3/5]
またx→±∞の時tanhx→±1,coshx→+∞だからP(x)→±3である(複号同順)
以上からP(x)のとりうる範囲は-3<P(x)≦5と分かるのでsupX=5,infX=-3
(2)被積分関数はxで積分できない。そこでyについて(ry [練習問題12.1]
積分領域を図示すると台形をしておりπ≦x≦2π,0≦y≦xと書き換えられる。
∬sinx/xdydx=∫[ysinx/x]dx=∫sinxdx=-2
(3)練習問題12.2の類題。極座標が有効である。
D:r^3≦rcosθつまり(0≦)r≦√cosθ, またdxdy=rdrdθ
∬(x^2+y^2)dxdy=∬r^3drdθ=∫[r^4/4]dθ=∫(1+cos2θ)/8 dθ=π/8
[θの範囲は0<cosθを満たすようにとって-π/2≦θ≦π/2]
問題3
練習問題13.3の類題。x^2+y^2≦1 の領域で立体の微小体積を二重積分する。
[三重積分を想定している可能性もあるが練習問題では二重積分と指示があった]
点(x,y)での立体の高さは√(1-y^2) [z≦0のほうも考慮するとその2倍]であるから
∬2√(1-y^2)dxdy を計算する。xについて先に積分するのが楽で、16/3になる。
問題4
練習問題14.3の類題。
(1)f(x)を微分する。logx(2logx+1/2)/√xになった。従ってf(x)は、
(0,e^-4)で増加, x=e^-4で16/e^2, (e^-4,1)で減少, x=1で0, (1,∞)で増加する。
そこでf(x)の式に注目すると常にf(x)≧0が分かる。x∈(0,1]の時0≦f(x)≦16/e^2
極限の中身 √xlogx は f(x)/logx と書ける。x→+0でlogx→-∞であるから、
0≦f(x)≦16/e^2を使うとはさみうちの原理からx→+0の時f(x)/logx→0が言える。
(2)とりあえず不定積分は部分積分で計算できて、
∫logx/√xdx=2√xlogx-∫2√x/x dx=2√xlogx-4√x=F(x)とおく。
(1)の結果を利用すればlim(h→+0)(F(1)-F(h))=-4と分かる。
[このようにすれば収束することの確認もしたことになるはず]
練習問題のように先に収束を確認するには、例えば次のように評価する。
|logx/x|= √f(x)/x^(3/4) と書ける。先の不等式を使うと、
0≦|logx/x|≦4/ex^(3/4)であり、右辺の0から1の広義積分は収束する(計算略)
従って|logx/x|の広義積分は収束し、よってlogx/xの広義積分も収束する。
問題5
講義での、放物線が作る面積をアルキメデスが求めた話を思い出せばいいと思う。
分割の列{冢}を定めてn→∞で上方和と下方和が同じ値に収束すると言えばいいと思う。
(n→∞のときに|冢|が0に収束する分割の列を考えなければいけない)
冢として区間[0,1]をn等分した分割の列を考えれば、
上方和は Σf(i/n)*1/n [i=1〜n] = (n-1)/2→1/2 (n→∞)
下方和は Σf(i/n)*1/n [i=0〜n-1] = (n+1)/2→1/2 (n→∞)
と同じ値に収束するからf(x)=xは区間[0,1]で積分可能であると言える。
[演習資料の§17がくわしい]
2010/2/12
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