和音について3


・根音・補音と、例の音の並び、長音・短音との関係

ほとんどの場合、(短調の導音を使った和音を除いて)
「根音」は「真ん中の段の音(長音)」で、「補音」は「下の段(短音)」となっています。
つまり、長調では、「ドファソが根音、レラミシが補音」
短調では、「♭レ♭ラ♭ミ♭シが根音、ドファソが補音」
そういう図式を考えることができます。

その背景は、三度の持つ振動数的な理由、すなわち、
ドの5倍音が短ミであるのに対して、短ミの整数倍音はドやソにならない、
この辺りが背景でしょう。
根音と補音は、いいかえると、低音志向の音、高音志向の音と言えます。
それで、根音の方が「主張が強い」と言ってみてもいいかなと思います。

そうは言っても調の主音はドですから、和声の主導権はドファソと言えます。
それで、長調では主導権じゃないレラミシはあまり主張が強くないのに対して、
短調では主導権じゃない方の♭レ♭ラ♭ミ♭シも強い主張をしてくる、
そんなことが、長調と短調のそれぞれの印象を作っているのかもしれません…。

・「正三和音では第3音重複を回避すべき、副三和音ではそのような制限はない。」
和声法でこのような記述を呼んで、まさにこれですね、と思いました。

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