代数的剰余類


pは素数とする。

・m次多項式f(x)が(mod p)において既約であるとし、f(x)≡0(mod p)の解の1つをαとおく。
 集合{x=a1+a2α+a3α^2+...+amα^(m-1)| 係数amは整数}を考える。
 2つの元x,yについて、それらのすべての係数が合同である時x≡y(mod p)と書く。
 よって上の集合に、互いに合同でない元は全部p^m個ある。
 このような集合の元を、「(m次の)代数的剰余類」と考えることにする。

以下が成り立つ。
(1)零因子が存在しない。つまりxy≡0ならばx≡0またはy≡0
 (さもなければf(x)が可約になってしまう。)
(2)よってx≠0 のとき ax≡bx ⇔ a≡b
(3)よって集合{y|y=ax,a≠0,x≠0}={x|x≠0}
 したがってy≡1となるx(逆元)がただ1つ存在する。

☆よって0を除いたp^m-1個の代数的剰余類は乗法に関して群をなす。

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