部分群AによるW(x)の定義


既約剰余類の乗法群に対して、部分群を考える。
既約剰余類の部分集合Aが次を満たす時、Aは部分(乗法)群となる:
Aの任意の2つの元a,bに対して、積abもまたAの元である

#例えば(mod 7)でA={1,2,4}は部分群となる。どの2つの積もAに含まれる。
#部分群の元の数は、もとの群の元の数の約数となる。
 ラグランジュの定理の論法で示されるので省略する。

#xはk乗して初めて1に合同となるとする。
 A={1,x,x^2,...,x^(k-1)}はxを元に含む最小の部分群である。
#(mod 素数)においては、すべての部分群Aはあるxによって上の形で書かれる。
 原始根のべき乗の部分周期という構造である。

#(mod 15)においてはA={1,4,7,14}は上の形で書けない。
 その本質は群論の用語で巡回群かどうかという点にあるが説明は省略する。
#部分群を見つけるには、d.1 スクリプトを使うと良いだろう。

今後、記号を主に次のように統一的に使うことにする。

k: ある整数 (素数とは限らない)
複素数α: 1の原始k乗根、すなわちΦ[k](y)=0 の解
(つまり本来α[k]と書く所を省略している)

集合A: kを法とする既約乗法群のある部分群
(長いので今後は単に部分群と読んだりしている。) 関数u(y)=Σy^d [d∈A]
複素数β=u(α)
W(x): βの最小多項式
m: 集合Aの元の個数 (φ(k)の約数になる)
n: =φ(k)/m (βの最小多項式の次数)
F(y)=F(β,y): 係数にβを使ったαの最小多項式
(これらも本来[A]という添え字をつける所を省略している。)

p: 素数
K: kのうちp以外の素因数部分=kをpで割れるだけ割った残り
#今後αを読み変えた変数はy,βを読み変えた変数はxを使うことにする。

#具体例:k=7の場合,αは1の原始7乗根。
 集合Aとなり得る部分群は、次の4種類である: {1},{1,2,4},{1,6},{1,2,3,4,5,6}
 具体的に、A={1,2,4}としてみる。m=3,n=2である。
 関数u(y)=y+y^2+y^4であり、β=α+α^2+α^4、W(x)はx^2+x+2となる。
 今後の目標は、W(x)がpで割り切れるようなpの分布を調べることである。
#次節でみるようにα,α^2,α^4の基本対称式は上記のβで表すことができて、
 その結果(計算略) α^3-βα^2-(β+1)α-1=0 を得る。これがF(β,α)に相当する。

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